男子が筋トレで大きくしたい部位ベスト3には入るであろう大胸筋。
一言で大胸筋と言っても、役割の違いから上部・中部・下部に区別されることがあります。役割の違いもありますが、大胸筋の見た目にとっても役割が違います。
ざっくり言うと、
上部はモリっとしたフォルムを生み出し、
中部は胸板の厚みに直結、
下部はお腹部分とのメリハリある段差に影響します。
大胸筋を鍛える種目としてはウェイトトレーニングであればベンチプレスやダンベルフライなどが代表的です。
自体重トレーニングの場合は腕立て伏せやディップスですね。
大胸筋について、私が色々なトレーニーを見ていて感じるのが、ウェイトトレーニングがメインの人は大胸筋の上部が発達しがちで、自体重トレーニングがメインの人は下部が発達しがちで胸板の広さが際立つ傾向があるということです。
それは実際に色々なトレーニングをやってみると納得すると思います。
ウェイトトレーニングの場合、大胸筋下部がメインの種目もあるにはあるのですが、どちらかというと上部に効きやすいフォームが取りやすく、反対に、自体重トレーニングの場合、上部より下部に効きやすい種目が多いのです。
理由を説明すると、大胸筋の上部に効かせたいときは、腕を前に押し出す動きを胸より上に向けた角度で行うのですが、この動きは重量物を持ち上げる場合にやりやすく、うつ伏せの向きで行う腕立て伏せではやりづらい。
反対に、大胸筋の下部に効かせたいときは腕を押し出す動きを胸より下に向かう角度で行うのですが、これは腕立て伏せの形でとりやすい動作で、重量物を持ち上げるときはやりづらいからです。
能書きはともかく、大胸筋の上部に効かせる種目が少ない自体重トレーニングの中でもデクラインプッシュアップ(足上げ腕立て伏せ)は、胸筋上部に効くトレーニングとして有名な種目です。
今回は基本的な腕立て伏せのフォームと大胸筋上部に効かせる腕立て伏せについて解説したいと思います。
腕立て伏せの基本

肩甲骨を下制
肩甲骨の下制とは簡単に言うと、肩を下げた状態のことです。イメージで言うと“なで肩”の状態です。
対義語は挙上で、こちらは“いかり肩”のイメージです。
なぜ下制が大事なのかというと、肩甲骨が上がった状態で懸垂をすると、大胸筋の作用が少なくなったり、関節を痛める原因になったりするからです。
気合を入れてトレーニングをしていると、ついつい肩に余計な力が入り、上がりがちです。肩甲骨の下制を意識して行いましょう。
肩甲骨の下制は、懸垂などの他の種目でも基本になるので、ぜひ覚えておくべきポイントです。
身体は真っ直ぐをキープ
姿勢を真っ直ぐにという注意点を色々なネット記事や本で目にすることが多いと思います。
改めてその理由を整理すると、お尻が突き出て“へ”の字みたいになると肩の三角筋前部の作用が強くなり、その分、大胸筋の作用が弱くなるからです。
逆に腰が反り気味になると、相対的に大胸筋下部の作用が大きくなるという変化はあるものの、身体自体を深く下げにくくなり、肝心な大胸筋のストレッチがしにくくなります。
より大胸筋を働かせたいのであれば、姿勢はまっすぐがベターということです。
手の位置と向き
手の置き場所
手を置く位置は両胸を結んだラインにします。
手幅はだいたい肩幅の1.5倍くらいの広さでいいと思いますが、実際にトレーニングするなかで自分にとって大胸筋をしっかり伸縮させやすい位置に調整してください。
腕の角度
手の向きは基本的には身体に平行になるように置きますが、手首が痛くならない角度に調整してください。
肘を曲げて身体を下げたときの腕の角度、つまり、どのくらい脇を開くかですが、一般的には45°以内と言われることが多いようです。
ただし、脇の角度を自分で客観視するのは難しいと思いますので、あまり意識しないで自然に開く角度でいいと思います。
腕立て伏せも目的次第で方法がいくつかありますが、大胸筋を狙う腕立て伏せをするのであれば以上のポイントは押さえておきたいです。
大胸筋上部に効く腕立て伏せ
デクラインプッシュアップ

足を椅子や台に載せて、手を床や地面に置き、身体が斜めになった状態で腕立て伏せを行うのがデクラインプッシュアップ(別名、足上げ腕立て伏せ)です。
身体を下に傾けることで、水平な状態の腕立て伏せよりも、大胸筋の上部に負荷がかかりやすくなります。
椅子や台の高さの目安は40cm前後で良いと思います。それ以上高くすれば大胸筋上部の作用も大きくなるかもしれませんが、三角筋前部への負荷も大きくなるので、自分なりに丁度良い高さを探ってみてください。
プッシュアップバーを使用する場合は、プッシュアップバーの高さ分、身体の傾きの角度が小さくなるので、そこも含めて高さ調整をしてみてください。(なかなか丁度良い高さの台が見当たらなかったりします、、)
身体のフォーム自体は先に説明した内容と同様です。しっかり深く身体を沈めて、大胸筋を最大限に伸縮させましょう。しっかり伸縮させることが、筋肉の発達にとって重要なポイントです。
プランシェプッシュアップ

手を置く位置を腰のラインに近づけて行うプランシェプッシュアップでも、デクラインプッシュアップとは違った形で大胸筋の上部を鍛えることができます。
この腕立て伏せをする際の手の向きは、指先が身体の側方から足元に向くようにしてください。指先を頭上に向けた形ですると、おそらく多くの方が手首に痛みを感じると思います。
先に説明したデクラインプッシュアップは、フラットな腕立て伏せで大胸筋が作用する“肩関節の水平内転”という動作に傾斜をつけることで大胸筋上部への刺激を強くします。
一方で、この腕立て伏せで大胸筋の上部の作用が大きくなるのは、“肩関節の屈曲”という動作の性質が強まるためです。肩関節の屈曲とは、腕を下から前方に上げる動作のことです。
ですから、この腕立て伏せで、大胸筋上部を鍛えたい場合は、手の幅は肩幅くらいで行うと良いです。
ちなみにこのフォームでは、“肩関節の内転”という要素も強まり、大胸筋下部にも通常の腕立て伏せとは違う効果があります。
まとめ
以上、腕立て伏せのフォームのポイントとデクラインプッシュアップについてまとめました。
こちらはおすすめのプッシュアップバーです。
なお、腕立て伏せの回数については、しばしば「〇〇回を〇セット」という説明を目にしますが、回数を決めるのは個人的にはナンセンスだと思っています。
「筋肥大」「筋力アップ」などの特定の目的がある場合は、ウエイトや回数を調整しますが、自体重トレーニングにおいては、回数は決めず「限界まで繰り返す」を続けていくことで強くなります。
大胸筋下部を意識的に鍛えたい方はこちらの記事をご覧ください。
ダンベルとトレーニングベンチを使用する大胸筋上部のトレーニングについてはこちらの記事で解説しています。
基本の腕立て伏せに慣れてきたらディップスや負荷の高い腕立て伏せにも挑戦してみてください。もっと筋トレが楽しくなります。
筋トレライフの助けになるプロテインやアミノ酸製品をお探しの方はこちらの記事をご覧ください。
自宅に懸垂器具の購入を検討している方は、こちらの器具も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
省スペースで見た目もスタイリッシュなので、置き場問題が解決するかもしれませんよ。






