健康維持・体型づくりのため、いざ筋トレを始めようと思っても、続けられる自信がない方は少なくないと思います。
ダンベルや懸垂器具を買った結果、ほとんど使わずに自宅のスペースを占領するだけになったという話はよく聞く話です。
かといって、ジムに行くのも気後れしてしまうという方もいるでしょう。
そういう方のために、筋トレグッズは何も買わずに、自宅にある環境だけで可能なトレーニング種目をまとめたいと思います。
背中や下半身のトレーニングについてはこちらの記事でまとめました。
この記事では、自宅トレの定番である腕立て伏せの4パターンを取り上げたいと思います。
腕立て伏せの主なターゲットは、大胸筋・上腕三頭筋・三角筋前部ですが、手の位置や身体の角度に変化をつけることで、一般的に腕立て伏せのターゲットとして数えられることが少ない三角筋中部や広背筋の近くの前鋸筋にも効かせることができます。
まずは自宅でお金を使わずにやってみて、続けられそうだと思ったら、自宅の筋トレを環境を充実させるために道具や器具を揃えたり、ジムに通うことを検討するのも良いのではないでしょうか。
基本の腕立て伏せ(ターゲット⇒大胸筋全体)
まずは基本的な腕立て伏せです。
両手を胸の高さのラインに合わせて、手幅は肩幅の1.5倍くらいに広げてください。
手幅を広くとることで、大胸筋の伸縮域を大きくとることができるため、大胸筋全体をメインに狙うときの腕立伏せとなります。もちろん、上腕三頭筋や三角筋前部も働きます。
この基本の腕立て伏せと、続けて取り上げる2パターンのフォームに共通して重要なのが、
・肩甲骨の下制
・身体はまっすぐをキープ
というポイントです。
詳しくは別記事『腕立て伏せの基本と大胸筋上部に効かせる腕立て伏せ』で解説しております。
筋トレをするうえでフォームはとても重要なので、確認していただくことをおすすめします。
動作を急がず、しっかりと身体を沈めて大胸筋の伸び縮みを意識するのも重要です。
また、腕立て伏せをより強いトレーニングにしたい場合や、大胸筋の上部への負荷を強くしたい場合は、脚を椅子や台などに乗せて、体重を頭側に大きくかけることで可能になります。
これも、後で紹介する2パターンの腕立伏せについても共通です。
なお、この記事は、道具を使わずに行う筋トレというテーマではありますが、手幅を広くとる腕立て伏せは、床や地面に手を置いて行うより、プッシュアップバーを使用するほうが、より深く身体を沈めることができて大胸筋を伸ばしやすくなります。
プッシュアップバーに関しては他の筋トレ器具に比べると、金額的にもサイズ的にも購入しやすいので、筋トレを続けることができるか自信が無い方にもおすすめしやすいアイテムです。
ナロープッシュアップ(ターゲット⇒上腕三頭筋・大胸筋内側)

次は手幅を狭めて行う腕立て伏せで、両手の指を合わせて◇のような形になることから、“ダイヤモンドプッシュアップ”などとも言われる腕立て伏せです。
人差し指どうし、親指どうしをくっつけて、◇あるいは△のような形にして、身体を沈めたときに◇や△が胸の真ん中にくるようにしてください。
無理なフォームは禁物です。あまりに手を近づけすぎたり、手の角度を身体に平行に置こうとすると、手首を痛める可能性があります。
手首や肘、肩などの関節を痛めると、その後のトレーニングに制約がでるので、筋トレをしていて関節に違和感があるようでしたら、無理をせずフォームを変えることをおすすめします。
ナロープッシュアップは主に上腕三頭筋を狙う場合に有効ですが、大胸筋の内側にフォーカスしたい場合にも効果が期待できます。
基本的に大胸筋は外側が動きやすいのですが、腕を狭めている分、大胸筋の外側の伸縮が限定され、胸筋の中では内側が伸縮しやすくなります。
しっかり深く身体を沈めて、身体を上げるときに胸をギュッと絞って床や地面を押すような意識で行うとより効果的です。
基本の腕立て伏せの項で説明したように、肩甲骨の下制と身体をまっすぐキープするのも大切です。
プランシェプッシュアップ(ターゲット⇒大胸筋上部・前鋸筋)

手を置く位置を腰のラインに近づけて行うプランシェプッシュアップも、基本の腕立て伏せとは一味違う刺激を得ることができます。
手幅は肩幅くらいにし、手の指先が身体の側方から足元に向くようにしてください。指先を頭上に向けた形ですると、おそらく多くの方が手首に痛みを感じると思います。
繰り返しになりますが、肩甲骨の下制と身体をまっすぐキープするのも忘れないでください。
メインで効くのが大胸筋であることには変わりはないのですが、基本の腕立て伏せが、身体に対して水平に腕を閉じる動作(肩関節の水平内転)の性質が強いのに対して、こちらの腕立て伏せでは、腕を身体の前方に上げる動作(肩関節の屈曲)や肩甲骨を開く動作(肩甲骨の外転)が強く働きます。
これにより、大胸筋の上部と三角筋前部が基本の腕立て伏せとは違った形で作用します。
また、若干ですが、腕を身体前面に向かって閉じるような動作(肩関節の内転)も加わります。言い換えると、脇を閉めるような動きです。
この動作によって、大胸筋の下部も基本の腕立て伏せとは少し違う性質の働きをします。
さらに、一般的に腕立て伏せで鍛えられる部位としては数えられることが少ない前鋸筋や広背筋への効果も期待できます。
広背筋とは言わずと知れた、背中の下半分を覆う筋肉で、前鋸筋とは脇の周辺にあるインナーマッスルです。
前鋸筋の前部は大胸筋に近く位置しており、前鋸筋の後部は僧帽筋の下部や広背筋の上部と隣接しています。
そのため、前鋸筋の疲労や筋肉痛は、大胸筋や広背筋のそれらと自覚して区別するのが難しいです。
私はこのフォームに限らず、腕立て伏せで前鋸筋や広背筋のあたりが筋肉痛になることがあるので、身体の真っすぐをしっかりとキープし、肩甲骨を開閉して腕立て伏せをすれば前鋸筋・広背筋も鍛えることができると考えていますが、一般的に腕立て伏せのターゲットは、あくまでも大胸筋・上腕三頭筋・三角筋前部だと言われています。
逆立ち腕立て伏せ(ターゲット⇒上腕三頭筋・三角筋中部)

逆立ちの姿勢で肘を曲げ伸ばすトレーニングです。逆立ちができない方でも壁の補助を使う逆立ちでOKです。
このトレーニングに関しては、「腕立て伏せ」という括りに入れることを躊躇するくらい、上で取り上げた3種類の腕立て伏せとは性質が違います。
大胸筋の作用は少ないですし、冒頭で書いた腕立て伏せのフォームの共通点である、肩甲骨の下制や身体を真っすぐにキープといった点も当てはまりません。
ただし、自分の身体のみを使う自重トレーニングの中では数少ない、三角筋の中部を鍛えることができるトレーニングです。
手幅は肩幅~肩幅の1.5倍ほどを目安に開き、身体を下げたときに肘が身体の側方に曲がるようにしてください。
手幅を狭くして肘が身体の正面側に曲がるようにすると、三角筋の前部に負荷が移動してしまいます。
逆立ち腕立て伏せは、手首への負担も大きいですし、日常生活では中々しない姿勢ですので、無理をしないようにしましょう。違和感を感じたら控えておいた方が良いかもしれません。
まとめ
以上、4パターンの腕立て伏せを取り上げました。
手幅や手の向きを工夫して色々な動作を取り入れることによって筋肉の作用も変化するので、お試しください。
この記事で紹介した腕立て伏せの他にも強度の高い腕立て伏せの方法があります。興味のある方はこちらの記事をご覧ください。
金額的にもサイズ的にも気軽に購入しやすいトレーニングチューブを使用する大胸筋トレーニングについて説明している記事もあります。
自宅トレーニングを充実させるための道具や器具についてはこちらの記事で紹介しています。






